1. これは何の話?

株式会社Liberaware(リベラウェア)と九電ドローンサービス(QDS)が、那覇市上下水道局の協力を得て、沖縄県初となる雨水管内部でのドローンデモ飛行を実施しました。使用したのは狭小空間点検に特化した世界最小級ドローン「IBIS2」です。約30名の自治体・業界関係者が参加し、ドローンによる点検作業の有効性と安全性を検証しました。下水道や管路を管理する自治体・事業者にとって、点検業務の効率化手段として注目される取り組みです。

2. 何がわかったか

IBIS2は「狭くて、暗くて、危険な」屋内空間の点検に特化したドローンで、外形寸法は194mm×198.5mm×58mm、重量は243g(バッテリー込み)です。今回のデモでは、雨水管内に人が立ち入ることなく飛行検証・映像検証・安全性検証を実施し、管内部の撮影に成功しました。さらに、撮影した動画データから点群データを生成し、3次元データ計測システム「SEAMS」で地上部の周囲環境も取得。地上・地下を一体化した3Dモデルの作成にも成功しています。

3. 他とどう違うのか

一般的な産業用ドローンは屋外や広い空間での飛行を前提としていますが、IBIS2は「屋内狭小空間」に特化している点が最大の差別化要素です。直径200mm以下の機体サイズにより、従来は人や大型機器が入れなかった管路内部を飛行・撮影できます。また、国産(日本製造)であるため、セキュリティ面での懸念が少ないこともインフラ事業者にとっては重要なポイントです。

4. なぜこれが重要か

下水道施設の維持管理では、過酷な環境下での点検を安全かつ効率的に行うことが課題となっています。人が管路内に入る従来方式は、酸欠や有毒ガスなどのリスクを伴います。ドローンによる点検は作業者の安全確保と点検頻度向上を両立できる可能性があり、今回のデモでその有効性が実証されました。

5. 未来の展開・戦略性

Liberawareと九電ドローンサービスは、今回のデモ結果を踏まえて点検手法の導入検討や技術開発を進めるとしています。特に、点群データから3Dモデルを生成してデジタルツインとして管理する手法は、維持管理の高度化につながります。沖縄以外の自治体やインフラ事業者への展開も見込まれており、全国の老朽化した下水道管路の点検需要に応える可能性があります。

6. どう考え、どう動くか

たとえば自治体の下水道担当者であれば、今回のデモ結果を参考に管路点検へのドローン導入可否を検討することが有益です。

指針:

  • 自治体・インフラ企業は、IBIS2の製品ページで対応可能な管路径や環境条件を確認する。
  • 既存の点検業務でリスクの高い箇所(狭小・有毒ガス懸念等)をリストアップする。
  • 九電ドローンサービスやLiberawareに問い合わせ、デモ or 操縦体験会の参加可否を確認する。

次の一歩:

7. 限界と未確定

  • IBIS2の飛行可能時間や対応管路径の上限についてはソースに記載なし。製品ページで確認が必要。
  • 導入費用(機体購入・オペレーター費用等)は公表されていない。Liberawareに問い合わせる。
  • 雨天時や水がある状態での飛行可否など、現場条件の制約は不明。

8. 用語ミニ解説

  • 複数の3D座標点で構成されるデータで、対象物の形状を立体的に再現できる。(点群データ / Point Cloud)
  • 現実世界の設備や環境をデジタル上に再現し、監視・分析に活用する技術。(デジタルツイン / Digital Twin)

9. 出典と日付

株式会社Liberaware(公開日:2025-12-15):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000141.000031759.html