1. これは何の話?

ウォルト・ディズニー・カンパニーは、Googleに対し、同社のAIモデルがディズニーの著作権を「大規模に」侵害しているとして停止通告書を送付しました。一方で、ディズニーはGoogleの競合であるOpenAIと、AI画像生成や動画生成AI「Sora」向けに200以上のディズニーキャラクターのライセンスを供与する10億ドル規模の契約を12月11日に結んだことも発表し、AIと著作権をめぐる対照的な姿勢が鮮明になっています。

2. 何がわかったか

ディズニーは、GoogleのAIサービスが自社の知的財産に「ただ乗り」するように設計されており、Googleが著作権侵害を軽減するための技術的措置の導入を拒否していると主張しています。具体的には、GoogleのAIモデル(Gemini 3、Nano Banana Proを含む)で「ダース・ベイダー」のような著作権保護されたキャラクターに酷似したコンテンツが作成できてしまう点を問題視しています。

対照的に、OpenAIとの契約では、マーベル、ピクサー、スター・ウォーズなど200以上のキャラクターをOpenAIのAI画像生成やSoraでの動画生成に使用することを許可。ディズニーはOpenAIの「主要顧客」となり、従業員にChatGPTが提供され、Disney+で一部Sora製AI動画が配信される予定です。

ディズニーの対照的なアプローチ

3. 他とどう違うのか

ディズニーはMidjourneyに対しても同様の著作権侵害で提訴していますが、Googleに対しては警告に留めつつ、OpenAIとは大規模なライセンス契約を締結するという、相手によって異なるアプローチを取っています。AI企業との協力関係を模索しながらも、IP保護には断固とした姿勢で臨む戦略が見えます。

4. なぜこれが重要か

AIによるコンテンツ生成が急速に進化する中、著作権を持つ大手コンテンツホルダーであるディズニーの動きは、AIと著作権の今後の関係を占う上で非常に重要です。ライセンス供与という形でAI企業と協力する道と、侵害に対して法的措置を辞さない道、両方の側面を見せています。

5. 未来の展開・戦略性

ディズニーとOpenAIの契約は、他のコンテンツホルダーとAI企業との間でのライセンス契約のモデルケースとなる可能性があります。一方でGoogleとの対立は、AIモデルの学習データと著作権の問題が今後も法的な争点となり続けることを示唆しています。

6. どう考え、どう動くか

AIと著作権の問題は、クリエイターやコンテンツ産業にとって重要な課題です。

指針:

  • AI生成コンテンツと著作権に関する法的な議論や判例を注視する。
  • AI企業とコンテンツホルダー間のライセンス契約の動向を追う。
  • 自分がAIでコンテンツを生成する際の著作権リスクについて理解を深める。

次の一歩:

  • 今日やること:ディズニーとOpenAIの契約内容に関する詳細記事を探す。
  • 今週やること:AIの学習データと著作権に関する国内外の議論を調べる。

7. 限界と未確定

  • Googleがディズニーの停止通告にどう対応するかは不明です。
  • ディズニーとOpenAIの契約の詳細な条件は公開されていません。
  • AI生成物に関する著作権の法的な扱いは、まだ確立されていない部分が多いです。

8. 用語ミニ解説

  • 停止通告書(Cease and Desist Letter):権利侵害行為をやめるよう要求する書面。
  • Nano Banana Pro:GoogleのGemini 3に含まれるAI画像生成モデル。

9. 出典と日付

CNET Japan (公開日:2025-12-12 09:53/最終確認日:2025-12-12):https://japan.cnet.com/article/35241579/