これは何の話?

Googleの開発者向けAPI(Gemini API)の更新情報において、最新モデル「Gemini 3」シリーズで利用可能な「Google検索グラウンディング(Grounding with Google Search)」機能の課金スケジュールが発表されました。 これまではプレビュー期間として無料で提供されていましたが、2026年1月5日より正式に課金対象となることが告知されています[1]。

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何がわかったか

具体的な料金体系の詳細はまだ完全には明らかにされていませんが、これまでの無料期間が終了し、検索機能をAPI経由で利用するたびに追加コストが発生するようになります。 この機能は、LLMの回答に最新の正確なWeb情報を付与するために不可欠であり、多くの商用アプリケーションで利用されています。 課金開始日は「2026年1月5日」と設定されており、開発者には約1ヶ月の猶予期間が与えられた形です。

他とどう違うのか

OpenAIのChatGPT(SearchGPT)など、他社の検索連携機能もAPI経由では高価なオプションであることが一般的です。 Googleはこれまで検索インフラの強みを活かして長期間無料で提供してきましたが、モデルの世代交代(Gemini 3)と合わせて、収益化フェーズへ移行する姿勢が明確になりました。 これにより、検索API市場における価格競争や、機能の差別化(精度、引用の質など)が加速すると考えられます。

なぜこれが重要か

Gemini APIを利用して「最新情報を扱うチャットボット」や「ニュース要約アプリ」などを開発している企業にとって、コスト構造が大きく変わるニュースです。 グラウンディングはハルシネーション(嘘)を防ぐ強力な手段ですが、無制限に使うとAPI代が跳ね上がるリスクがあります。 1月5日以降、サービス採算性に直結するため、今から対策を講じておく必要があります。

未来の展開・戦略性

Googleは「検索」という最強のアセットをAPIビジネスの核に据えようとしています。 今後は、単なるWeb検索だけでなく、GoogleマップやYouTube、フライト情報など、Google独自の垂直領域データへのグラウンディング機能も拡充され、それぞれにプライシングが設定されていく可能性があります。 開発者は「Google経済圏」の中でどうアプリケーションを構築するか、戦略的な選択を迫られるでしょう。

どう考え、どう動くか

API利用者(エンジニアやPM)は、年明けの課金開始に備えてコスト試算を行うべきです。

指針:

  • 現在のGemini API利用ログを確認し、「Grounding」パラメータを有効にしているリクエスト数を集計する。
  • 検索が必須でないクエリ(例:要約、翻訳、創作)ではグラウンディングをOFFにするよう、ロジックを最適化する。
  • 代替手段(TavilyやBing APIなど)とのコスト比較を行い、Google検索を使い続けるメリットが価格に見合うか検討する。

次の一歩: ・今日やること:Google AI Studioの料金ページを確認し、予測される単価(旧来のSearch API等を参考)をメモする。 ・今週やること:コード内で tools: [{google_search_retrieval: ...}] を呼び出している箇所を特定し、不要な呼び出しがないかレビューする。

限界と未確定

  • 正確な単価:具体的な「1クエリあたりの価格」はこの記事執筆時点で明記されていないか、変動する可能性があります。公式ドキュメントの更新を待つ必要があります。
  • 地域差:課金適用が全リージョン同時か、段階的かについても詳細な確認が必要です。

出典と日付

Gemini API Release notes (Google AI for Developers)(更新日:2025-12-05):https://ai.google.dev/gemini-api/docs/changelog