1. これは何の話?
コールセンターのDXやAI活用を検討する金融機関・企業向けに、NTTドコモビジネスが生成AIエージェントを活用した「発話ベースルーティング」ソリューションを三菱UFJ銀行に提供開始したニュースです。
顧客の発話 → 生成AIがリアルタイム解析 → 最適なオペレーターへ自動振り分け
従来のIVR(自動音声応答)では、顧客が音声ガイダンスを聞いてメニューを選択する必要がありましたが、本ソリューションは自然な発話だけで用件を理解し、適切な担当者につなぎます。
2. 何がわかったか
ソリューションの主なポイントは以下のとおりです:
- 発話ベースルーティング:顧客は「住所変更したい」などと自由に話すだけでOK
- 生成AIによる解析:NTTテクノクロスの「CTBASE/Intelligent Router」と「VoiceMall」を活用
- PoCで実証済み:2024年3〜7月に三菱UFJ銀行とPoCを実施し、振り分け精度の向上を確認
- 特許出願中:ご用件の特定が困難なお問い合わせに対応する独自技術を三菱UFJ銀行と連名で特許出願
三菱UFJ銀行のフリーダイヤル一部メニューで運用が開始されています。
3. 他とどう違うのか
従来のIVRは「1番を押してください」「2番を押してください」という固定メニュー形式で、顧客がどのメニューを選べばよいかわからず途中離脱する問題がありました。また、適切でないメニューを選択すると対応時間が長くなり、特定のオペレーターに業務が集中する課題もありました。
生成AIによる発話ベースルーティングは、この顧客体験の悪さと業務偏りの両方を同時に解消する可能性があります。
4. なぜこれが重要か
金融機関のコールセンターは問い合わせ量が多く、オペレーターの負担や待ち時間が顧客満足度に直結します。生成AIによる自動振り分けが実証段階から本番運用に移行したことで、同様のソリューションが金融業界全体に広がる土台が整いました。
5. 未来の展開・戦略性
NTTドコモビジネスは金融業界以外でも「さまざまな業界におけるコンタクトセンターDXの実現に取り組む」としており、本ソリューションの横展開が予想されます。また、三菱UFJ銀行との共同特許は、両社の協業がより深いレベルで進んでいることを示しています。
6. どう考え、どう動くか
コールセンターを運営する企業は、生成AIによる発話ベースルーティングの導入効果を検討する価値があります。
指針:
- 現行IVRでの途中離脱率・誤振り分け率を計測し、改善の余地を把握する。
- NTTドコモビジネスの本ソリューションに関する問い合わせを行い、自社適用可能性を確認する。
- 金融業界特有の専門用語対応など、自社業界での課題を洗い出す。
次の一歩:
- 今日やること:NTTドコモビジネスのプレスリリースを読み、技術構成を理解する。
- 今週やること:自社コールセンターのIVRデータを分析し、改善ポイントを特定する。
7. 限界と未確定
- 三菱UFJ銀行での具体的なKPI改善数値は公開されていない。
- 金融機関以外の業界での適用実績は未発表。
- 導入コストやランニングコストは個別相談が必要。
8. 用語ミニ解説
- 顧客からの電話着信時に自動音声で応答し、プッシュボタン入力で選択を促すシステム。(IVR / Interactive Voice Response)
9. 出典と日付
NTTドコモビジネス公式(公開日:2025-12-16):https://www.ntt.com/about-us/press-releases/news/article/2025/1216.html






