1. これは何の話?

Nemotron 3ファミリー:Nano・Super・Ultraの3サイズ構成

NVIDIAが2025年12月15日、オープンモデル「Nemotron 3」ファミリーを発表しました。Nano・Super・Ultraという3つのサイズ構成で展開され、まずNemotron 3 Nanoが即日リリースされています。エンタープライズAIやLLM開発に携わる開発者・事業者にとって、NVIDIA製の高性能オープンモデルが選択肢に加わったことになります。クラウドインフラからオンプレミスまで幅広いデプロイ先で活用できる設計となっています。

2. 何がわかったか

Nemotron 3 Nanoのエコシステム:Hugging Face・AWS Bedrock・推論サービスから利用可能

Nemotron 3 NanoはHugging Faceで公開されており、推論サービスプロバイダーとしてBaseten、DeepInfra、Fireworks、FriendliAI、OpenRouter、Together AIが対応しています。エンタープライズ向けインフラとしてはCouchbase、DataRobot、H2O.ai、JFrog、Lambda、UiPathがサポートを表明しています。クラウドではAWS Amazon Bedrockで即日利用可能となっており、Google Cloud、CoreWeave、Crusoe、Microsoft Foundry、Nebius、Nscale、Yottaも今後対応予定とされています。上位モデルのNemotron 3 SuperおよびNemotron 3 Ultraは2026年前半のリリースが予定されています。

3. 他とどう違うのか

LlamaやMistralなど既存のオープンモデルと比較して、NVIDIAが自社のGPUとソフトウェアスタックに最適化したモデルである点が特徴です。NVIDIA製ハードウェア上での推論効率やファインチューニングのしやすさで優位性を発揮する可能性があります。また、Nano・Super・Ultraという明確なサイズ展開により、用途に応じた選択がしやすい構成となっています。

4. なぜこれが重要か

NVIDIAのエンドツーエンド最適化:ハードウェア+モデル+ソフトウェア

NVIDIAはAI向けGPUで圧倒的なシェアを持っており、そのNVIDIAがオープンモデルを本格展開することは市場に大きな影響を与えます。ハードウェアとモデルの両方を提供することで、エンドツーエンドの最適化を実現できるベンダーはほとんど存在しません。エンタープライズ向けにNVIDIA環境を構築している組織にとって、Nemotron 3は最有力の選択肢となる可能性があります。

5. 未来の展開・戦略性

2026年前半にリリース予定のSuperとUltraは、より高度なタスクへの適用が期待されます。NVIDIAはこれまでもNeMoフレームワークやTensorRT-LLMなど推論最適化ツールを提供しており、Nemotron 3はこれらと統合された形で提供される可能性が高いです。オープンモデル市場でのNVIDIAの存在感が高まることで、Meta LlamaやMistralとの競争が激化するでしょう。

6. どう考え、どう動くか

たとえばNVIDIA GPU環境でLLMを運用している開発チームであれば、まずNemotron 3 Nanoを既存ワークロードでベンチマークし、性能とコストを比較することで採用判断が可能になります。

指針:

  • Hugging FaceまたはFireworks/Together AI経由でNemotron 3 Nanoを試用し、自社タスクでの性能を測定する。
  • 現在使用中のLlama/Mistralモデルとの精度・速度比較を実施する。
  • Super・Ultraのリリースに向けて、NVIDIAの公式発表を定期的にチェックする。

次の一歩:

  • 今日やること:Hugging FaceでNemotron 3 Nanoのモデルカードを確認し、対応タスクを把握する。
  • 今週やること:Fireworks AIまたはTogether AIで推論APIを試し、レイテンシとコストを記録する。

7. 限界と未確定

  • Nemotron 3 Nanoの具体的なパラメータ数・ベンチマーク結果は本記事執筆時点で公式詳細がプレスリリースに記載なし。Hugging Faceのモデルカードを確認する必要あり。
  • SuperとUltraの詳細仕様・料金体系は未公開。2026年前半まで待つ必要がある。
  • オープンモデルとはいえライセンス条件の詳細は要確認。商用利用の制約があるかNVIDIA公式ドキュメントで確認を推奨。

8. 用語ミニ解説

  • モデルの重みやアーキテクチャが公開されており自由に利用・改変できるモデル。(オープンモデル / Open Model)
  • 推論とはモデルに入力を与えて出力を得るプロセス。(推論 / Inference)

9. 出典と日付

NVIDIA(公開日:2025-12-15):https://nvidianews.nvidia.com/news/nvidia-debuts-nemotron-3-family-of-open-models