1. これは何の話?

NTTデータ先端技術、NTT・TCリース、Nutanixの3社が共同で、企業向けに生成AIの体験・検証が可能なサブスクリプションサービス「INTELLILINK Private AIスタートパック」を提供開始すると発表しました。自社のプライベート環境内で生成AIを試用・評価できるサービスです。

生成AIの導入を検討しているものの、クラウドサービスへのデータ送信に懸念がある企業のIT部門やセキュリティ担当者にとって、オンプレミス環境でAIを検証できる選択肢は重要な意味を持ちます。

2. 何がわかったか

このサービスは、Nutanixのハイパーコンバージドインフラストラクチャ上に生成AI環境を構築し、サブスクリプション形式で提供するものです。企業は初期投資を抑えながら、自社のデータセンターやプライベートクラウド環境で生成AIの実証実験を行えます。

提供開始は2026年3月を予定しており、具体的な料金体系やサポート範囲についての詳細は追って公開される見込みです。

Private AIとクラウドAIの比較

3. 他とどう違うのか

パブリッククラウドの生成AIサービス(OpenAI API、Azure OpenAI、Google Cloud Vertex AIなど)との大きな違いは、データが自社環境に留まる点です。機密性の高いデータを外部に送信することなくAI活用を検証できるため、金融機関、医療機関、製造業など規制の厳しい業界での導入障壁が下がります。

また、サブスクリプション形式により、ハードウェア購入の初期投資を回避できる点も特徴です。

4. なぜこれが重要か

多くの企業が生成AIの導入を検討していますが、「データを外部に出せない」という制約から検討が進まないケースが少なくありません。今回のサービスは、そうした企業が最初の一歩を踏み出すための選択肢を提供します。

また、オンプレミス環境へのAI導入ノウハウを蓄積することで、将来的な本格導入への道筋をつける効果も期待できます。

5. 未来の展開・戦略性

NTTデータ先端技術はシステムインテグレーション事業を手がけており、今回のサービスは生成AI導入コンサルティングや本格構築案件への入口として位置づけられると考えられます。

日本市場ではプライベートAI環境への需要が高く、富士通、日立、NECなど大手SIerも同様のサービスを展開しつつあります。競争環境は今後さらに激しくなることが予想されます。

6. どう考え、どう動くか

例えば、顧客情報を含む問い合わせ対応の自動化を検討しているが、外部クラウドへのデータ送信が許可されない企業は、このサービスを使って社内環境でのPoC(概念実証)を実施できます。

指針:

  • 生成AI導入を検討中で、データセキュリティが懸念事項であれば、プライベートAI環境の選択肢を評価する。
  • 2026年3月の提供開始に向けて、社内でのAI活用ユースケースを整理しておく。
  • 競合サービス(他SIerのプライベートAIオファリング)との比較検討を行う。

次の一歩:

  • 今日やること:社内で生成AI導入が進まない理由をヒアリングする。
  • 今週やること:プライベートAI環境の選択肢を3つリストアップする。

7. 限界と未確定

  • 具体的な料金体系やサブスクリプションの期間条件は未公開。
  • 利用可能な生成AIモデル(オープンソースモデル想定)の詳細は確認が必要。
  • サポート範囲(導入支援、運用支援など)についての情報は限られている。

8. 用語ミニ解説

  • 外部クラウドではなく、自社の設備内で運用するAI環境。(プライベートAI / Private AI)

9. 出典と日付

INTELLILINK ニュースリリース(公開日:2025-12-19):https://www.intellilink.co.jp/topics/news_release/2025/121900.aspx